社会人になっても影響がある?不登校の予防法、親はどこまで介入すべき?
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
引き続き前回の社会人になっても影響がある?不登校の予防法の続きを書いていきたいと思います。前回は予防法について書きました。今回のテーマはどこまで親御さんが介入すべきかの境界線の話です。
※社会人になっても影響がある?不登校に陥りやすい性格・特性・行動パターン
※社会人になっても影響がある?不登校に陥りやすい家庭環境
実際に不登校状態になっている子どもに、親御さんは何をしてあげられるかを考えていきたいと思います。よくカウンセリングの場で話す内容を1つ書きたいと思います。
子どもへの質問。どちらが自分にとってストレスがかからない状態?
子どもに質問をします。内容は「どちらが自分にとって都合のいい(ストレスのかからない)状態か答えて」というものです。
私 :友達と口げんかをしたとします。喧嘩別れして家に帰りました。その日のうちに、その友達に連絡を取るのは非常に難しいよね?
子ども:うん。
私 :じゃあ1つ目はそのまま友達に連絡せずに放置する。2つ目は、後日別の友達から「あいつすごく怒っていたけど喧嘩でもしたの?」と言われる(喧嘩した友達がまだ怒っていることが確定したという意味)。1つ目の放置している状態と、2つ目の友達はまだ怒っているというのが確定した時。どちらがストレスを感じる?
子ども:う~ん。2つ目の友達が怒っていることかな。
私 :なぜ?
子ども:だって嫌われるのは嫌だし、会わす顔がないし、お前も悪かったじゃんという気持ちもあるし・・・
上記のような会話のように、2つ目を選ぶ子どもが沢山います。果たしてこれは正しいでしょうか?会話の続きを紹介します。
会話の続き・・・
私 :どう考えても1つ目の方がストレスかかるんだよね。
子ども:???
私 :友達が怒っているなら、具体的な対策が出てくるでしょ?例えば、「それなら友達の縁を切っちゃお。」とか、「謝らなくちゃ。」とか、「誰か仲を取り持つための役をやってくれないかな。」とか。放置しているというのは、相手の反応を確かめないということだから、「すごく怒っているかも」「あいつが悪いんだから」「実は自分に謝りたいと思っているかも」など落ち込んだり、現実逃避の繰り返しになるでしょ?その喧嘩した相手が近寄りそうな場所にも行きたくなくなるよ。だってどうなるか予測のつかない場所には行きたくないもん。
子ども:そうは言ってもな~。でもなるほど。
私 :先生のあなたに対する反応を知るのと一緒でしょ?先生と面談してめちゃくちゃ怒られたとしても、反応を知るだけで、「そういう反応ならこうしよう」「こう考えよう」と手段が思いつくけど、放置していると「どうせ怒っているんだろな」「見捨てられているかも」「まだもうちょっと休んでても大丈夫なはず」など、根拠もないのに、いろんな考えだけが思い浮かぶだけで行動できない。そんな状態はあなたが一番よく知っているでしょ
親はどこまで介入すべきか
親御さんの中にも、
- 子どもがやるといっているのにやらない
- 行くとも行かないとも言わない
- どうしたいのかはっきりしない 等
様々な葛藤があると思います。そうなると前回のブログにも書きましたが、指示もしくは脅しに聞こえる働きかけをしたくなります。「こうすればいいじゃない?」とか、「こうなっちゃうよ」の類です。
このような働きかけをすると、
- 「先生や同級生は自分の事をどう思っているんだろう?」
- 「どうせ誰にも相手されないだろうから、このままでいい」等
保留(反応を確かめない状態)が保留を生む状態となりやすいです。親御さんがいかに周りの反応(先生や友達など)の反応を確かめてきて、メッセンジャーのように伝えてあげられるかが、前向きに動きやすくするカギになります。
例えば「先生が〇日の〇時に面談にいらっしゃいと言っている」という事を伝えるとき、どうしても先生の言葉に
- 「行ったほうがいいわよ」
- 「行けそう?」 等
付け加えたくなります。これを言うと先生に言われた言葉ではなく、親御さんから言われた言葉になります。これではメッセンジャーの役割はできていません。なぜならこの面談を断りたい時、先生にではなく親御さんに断ることができるからです。
- 「いやだ」
- 「無理」
- 「めんどくさい」 等
先生から言われた事をそのまま付け加えをせずに話すと、親御さんには断れません。ここで、いい意味で子どもは問題意識を持ち始めます。
何故メッセンジャーに徹する必要があるのか
なぜメッセンジャーに徹しないといけないのか。これは学校や友達との関係などは、すべて家の外での世界だからです。第3者と接する場所に、親御さんの介入はできません。そのため、家の中で周りの反応を確かめることを遮断している状態の時は、とにかく「あなたをとりまく第3者は、あなたに対してこう思っている、こういう働きかけをしている」という反応を親御さんの言葉を付け加えることなく伝え続けることが必要なのです。
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