まだ起きていない事への不安~不安な気持ちとどう向き合えばいいの?~
こんにちは、不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
本日は「不安」とどう向き合えば良いのか、私なりの考えをお伝えしたいと思います。
まだ起きていない事への不安
子どもたちにもよく見られる傾向ですが「まだ起きていない事に対しての不安」というものがあります。別の言葉で言えば「ネガティブ」や「マイナス思考」といったところでしょうか。
- きっと友達に変な目で見られる
- 授業中に先生から指されて答えられなかったら嫌だ
- 体育の授業で恥をかきたくない
こういったセリフを聞いたことはありませんか?
「まだ起きていない事に対しての不安」における一般的なアプローチとしては上記のような不安を「消し去る方法を考える」あるいは「考え方を改める」などだと思います。
不安を消し去ることは難しいこと
しかしこの不安を消し去る、考え方を改めるというのが時として相当難易度の高いものとなってきます。
かつ、たいていの不安はある意味で的中します。
何故なら人は、一度持った不安を何かに当てはめて「やっぱり起きた」と思いたい側面があるからです。例えば、朝のテレビ番組の占いで最下位だったら、ちょっとした嫌なことが起きた時に「あ〜、占いで最下位だったしな。やっぱり今日はついてないわ〜」みたいな感覚ですね。
不安を消し去ろうとするのではなく、不安が的中した時のバックアップ策を考える
そこで提案したい考え方は・・・
不安を消し去ろうとするのではなく、抱いていた不安が的中してしまった時用のバックアップ策を考えておくということです。
私の友人のKくんは先日こんな体験をしたそうです。
Kくんは、とあるパーティーに招待され参加することになりました。Kくんはもともと人見知りな性格のため、不安がよぎります。
「もし誰とも話すことが出来なくて一人ぼっちになったらどうしよう」
この不安自体を解消するのは難しいと判断したKくんは、とあるバックアップ策を考えてみました。実際に一人ぼっちになった状況を考えてその時に取れる最善策を考えてみたのです。
【考えた対策】
一人ぼっちになったら・・・
- 少し長くトイレに入る
- 仕事の電話をするふりをして忙しいふりをする
- 盛り上がっていそうなグループの中にさりげなく身を置き、あたかもそのグループの一員かのように振る舞う
少し弱気な(というか根本の解決にはなっていない)策ですが、これはかなり現実に即したやり方でした。そして実際にKくんはバックアップ策を実行したそうです。
不安がぬぐい去れなくても・・・
すぐに考えを改めて不安を拭い去れれば、これほど嬉しいことはありません。しかし今はまだそれが難しいと判断したら、いろんな作戦を立てて良いのだと私は思います。Kくんのように、かろうじてパーティー会場には居合わせることが出来るのですから。
学校も同じかもしれませんね。
- テストで点数が取れないことへの不安
- 友達と仲良くなれないことへの不安
- 先生に叱られることへの不安
起きていないことに対して、やはり不安はつきものです。
もちろんこれらの不安が的中しなければ良いのですが、より現実的な考え方としては、この不安が実際に起きた時に何が出来るかというバックアップ策を考えておくことなのではないかと思います。
それを考えておけば、少なくともその場に向かうことに対してのハードルは下がっていきそうです。
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