やる気やモチベーションはどんな時に発生する?
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
以前のブログ学校へ行かないのは何故?思春期の子どもの「こころ」を知る方法で、パーソナリティ・キャラクターについて紹介させていただきましたが、今回は「皆違って、皆良い」そんな子どもに与える登校刺激、動機付けについて一緒に考えて見ましょう。
「やる気」「モチベーション」はどんな時に発生する?
登校刺激や動機付けと言えば、一般には「やる気」「モチベーション」と表現されることが多いと思いますが、やる気やモチベーションが発生する時には、発生している2つの理由があります。
1つ目は、外側からの報酬を得るためです。例えば
- 「○○できたら好きなものを買ってもらえる。」
- 「お父さん(お母さん)に褒めてもらえる」 等
が挙げられます。
2つ目は、内側から発するものに突き動かされるためです。これは、1つ目の外からの報酬とは無関係に、その行動自体に興味や関心があり何らかの行動が生起あるいは維持されている状態です。例えば
- 虫に興味をもって一生懸命に図鑑を調べる
- 絵本を読み続ける
- ゲームの攻略に夢中になる
- アイドルの追っかけやグッズコレクションに夢中
なんていうのも、内発的な「やる気」「モチベーション」ですね。(お父さん、お母さんも小さかった頃を思い出してください。夢中になった記憶がありませんか?
「成功願望」と「失敗恐怖」
成功願望とは・・・
成功したことによる誇りの体験を好む動機
失敗恐怖とは・・・
失敗による恥を嫌う動機
と言われます。
※成功するか失敗するか五分五分のときにもっとも動機付けは高まります。成功願望のほうが強い場合は成功の可能性が50%のときに最も積極的に行動し、失敗恐怖のほうが強い場合は、成功の可能性が50%のときに最もその行動を避けることに一生懸命になるというのです。
試験(受験)を例にとって考えて見ましょう。
成功願望が強い子どもの場合は・・・
成功の可能性が50%の時に最もやる気が強くなりますが、ほぼ合格間違いなしという場合や、どんなに努力しても合格できそうにないという場合にはやる気スイッチが入りません。
失敗恐怖が強い子どもの場合は・・・
成功の可能性が50%だと、失敗した場合に努力不足や周囲から能力が低いと評価されるのを恥と考える傾向が強いです。余裕で合格できそうか、自他ともに絶対無理だと思っている高い目標の場合は合格できなくても恥を感じなくてすむと考えますので比較的安心してトライする傾向を示します。
子どもの状況をふまえた上でアプローチをかける必要性
子どもに成功だけを体験させて自信をつけさせようとしてしまうと、成功願望の強い子どもはやる気を失い、逆に難しいハードルばかり与えられると失敗恐怖の強い子どもはやらなくて済むような回避的な選択をするようになります。最初はあまりハードルの高くないことから実践し、成功した自信を少しずつ重ねながら成功願望が上回っていくような関わりの方が効果的でしょう。
親御さんが子どもの状況をしっかり捉えて子どもの強み(弱み)を分かった上で、最も効果的な自信のつけ方あるいは課題の与え方を考える必要があります。「うちの子の場合はどうしたらいい?」と迷われましたら、どうぞ私たちにご相談下さい。
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