子どもが通う学校は「甘いレモン」になっていませんか?
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
今年もやっぱり暑いですね。私はほとんどが内勤なので(空調管理のなされたカウンセリングルームにいることがほとんどです)ときおり、訪問カウンセリングなどで外出をする時には、余計に暑さを感じてしまいます(^_^;)
特に外回りをなさっているセールスパーソンの方々が、厳しい陽射しのなか上着をしっかり羽織り、へこたれず頑張っておられる姿を拝見すると、頭が下がります。普段から心地のよい環境(空調管理のなされた部屋)に慣れてしまっているのだと弱っちくなってしまっている自身を感じる瞬間です・・・。
さて、本日は「甘いレモン」というキーワードと共に、不登校について考えてみたいと思います。
今の学校が甘いレモンであると思い込む子どもも多い
「すっぱい葡萄」というイソップ童話があります。
そこで描写されている狐の心理(本当は手に入れたいのに手に入らなかった時の負け惜しみ)に対して、「甘いレモン」という言葉があるようです。(本当はすっぱいと分かっているのに、甘いと思い込もうとすること。せっかく手に入れた理想が、実は自分の理想ではなかったのに、これが良かったんだと合理化しようという心理)
自分(子ども)の通っている学校が、本当は自分とは合っていないのに、その現実を子ども自身が受け入れることが出来ず、今の学校にしがみついてしまっているケースがあります。「この学校は自分自身には合っていない」と子どもは自分自身でも感じてはいるけれど、通っている学校が自分には合っていないことを認めることができないケースです。
例えば・・・
ある子ども(仮にA君とします)が自分に合っていると信じて疑わず、専門分野に特化した学科に晴れて入学しました。(専門分野では名の知れた学校です。)
最初は期待に胸をふくらませ、元気に登校していたのですが、次第に「面白くない、本当は憧れだけで興味がない・・・」と気がつき始めました。
しかし、A君の胸中は、
- 周囲に負けるのも悔しい
- 他人から失敗した奴だというレッテルを貼られるのは嫌だ・・・
- 今まで費やした時間が無駄になってしまうのではないか 等
そんなふうに思うと、「自分に今の学校が合っていないことを認めたほうがいい」と分かっていても、どうしても認めたくないという葛藤がありました。(この気持ち、少し分かる気がしませんか?!)
まさに、甘いレモンです。
今の学校が自分に合っていないと感じたなら、それを素直に認める潔さも必要なのかもしれませんね。
最後に
今回はA君の事例で考えましたが、偏差値の高い有名私立に合格し、学校に行けなくなっている子ども達は、これに近い状況が起こっていると感じることがあります。
安易に環境を変えることは推奨しませんが、自分のことは自分自身が一番よく分かっていることが多いです。もしその環境が本当に目指すべき道ではないとしたら、「甘いレモン」にしがみつくより、まだ見ぬ「甘い葡萄」をつかむ勇気を持つべきなのかもしれません。
すっぱい葡萄に関連する記事がこちらにも書かれていますので是非チェックしてみてください!
イソップ童話『すっぱいブドウ』から考える子どもに対する視点を変える重要性
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