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【事例】自分の要望や主張を言葉以外で表現する不登校の中学2年生A子ちゃん

こんにちは。
不登校支援センター横浜支部カウンセラーの本沢です。

少しずつ気温も暖かくなってきて、穏やかな日和になってきましたね。

新学期を迎えたお子さんも多いのではないでしょうか。新しいクラスメイト、新しい先生、新しい授業範囲などなど、自分を取り巻く「新しい環境」にどの様な反応をしているでしょうか。早く馴染もうと焦っている子、マイペースを貫こうとしている子、少し疲れて遠ざけようとしている子・・・どれが正解で、どれが間違っているという事ではなく、その「状況」に合わせた行動かどうかがポイントになるかと思います。

今回は、中学2年生の女の子A子ちゃんの事例をお話ししたいと思います。

A子ちゃんが初めて不登校支援センターへカウンセリングに来た時、一人でカウンセリングルームに入る事を拒み、お母さんと一緒に入りました。私がA子さんに質問をすると、A子ちゃんはお母さんの方を見ます。まるで「自分では答えないから、代わりにお母さん答えて」と言っている様でした。

「これはどういう意味があるんだろう」と、とても気になる行動でした。それに対し、お母さんは代わりに答える事は無く、自分で答える様に促します。その後、話題がA子ちゃんの好きなキャラクターやゲームの話になると、少しずつ私との会話が増えてきました。タイミングを見計らって、お母さんには退室して頂き、A子ちゃんが好きだと言っていたゲームをやりました。初めの頃と比べると、かなりリラックスしてくれたのでしょう。自然と会話量が増えました。そして、分かりやすいテーマや相手と共通の話題があると分かると、A子ちゃんから話してくれるという事が分かりました。反対に、話のテーマが自由だと「何を話して良いか分からない」という事も話してくれました。

不登校支援センターのカウンセリングに定期的に通う中学2年生の女の子A子ちゃん

その後、センターへカウンセリングに来ることに抵抗がなくなったので、心理検査を行いながらカウンセリングを進めていきました。

心理検査の結果やカウンセリングを進めていく中で、A子ちゃんは、人から「気が利く子だな」「優しい子だな」「良い子だな」と思われる様に振る舞おうとしていることが分かってきました。確かにそう振る舞えている事も多かったですが、初めて会った時の「質問に自分では答えずお母さんの顔を見る」という行動に近い行動をする事もありました。

つまり、「言葉」で自分の要望や主張を表すのではなく、言葉以外で表現しているという事です。

言葉ではなく、言葉以外で表現しているということは・・・

これは、どう解釈するかを相手に委ねてしまう、という事です。

またA子ちゃんが話してくれたのですが、「学校に行きたくなくなった要因」の一つとして、他人から誤解されたというのもありました。A子さん自身も、「自分のそういった所を変えたい」という意欲があったので、私が担当している、同学年の女の子とカウンセリングルームの中で会って話をしてみる練習を試みました。

同学年(中学2年生)の女の子B子ちゃんとカウンセリングルームで話を

相手の子(B子ちゃん)は、自分が面白いと思うものや感じた事を自分から話してくるタイプでした。自分が読んだ小説や見た動画、身の回りで起こった出来事など・・・。B子ちゃんとのカウンセリングの時間では、彼女が黙る事はまずありません。さて、性格的には正反対の子と同じ環境になった時に、果たしてA子さんはどうしたと思いますか?

皆さんも考えてみてくださいね。結果は次回お伝えしますね。

※【事例】自分の要望や主張を言葉以外で表現する不登校の中学2年生A子ちゃん②

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