「ただ復学すれば良い」と思ってませんか?その考えが危険な理由
皆さん、こんにちは。不登校支援センター福岡支部の永島です。
この写真は、ある女の子が作ってくれた、『箱庭遊び』の作品です。
箱庭遊びは、自己表現や自己決定などのトレーニングになります。また、コミュニケーションツールにもなりますし、遊ぶことでの感情の発散が出来たりセラピー効果を得られたりする、とても楽しいものです。ままごと、ブロック、積木、人形遊びなどが好きな子にはとてもお薦めなんですよ。作品自体も素晴らしいですが、悩みながら、でも楽しみながら一生懸命に作品を作っている子どもの姿は、とても良いものです。
さて、それでは本日の話題に入りたいと思います。不登校支援センターに相談に来られる親御さん方の中には、
- 「とにかく学校に行ってくれないと不安。」
- 「とりあえずちゃんと社会人になれるように。」
などと考えて、『いかにして学校に行かせるか』を考えておられる方も少なくありません。そんな中、学校に行かない子どもの祖父母、つまり親御さんのお父さんやお母さんも一緒に相談に来られることも多くあります。そして、そのおじいちゃん・おばあちゃんは、孫のことも心配しているのですが、毎日悩んでいるお母さん(ご自身の娘さん)のことを心配していることがほとんどなんです。
子どもを心配する親御さんの気持ち
こういったご家庭とカウンセリングを進めていると、「お母さんは、今は学校に行かないことを一生懸命心配しているけれど、何かある度に子どものことを心配し続けるんだろうな。」と感じます。
私にも子どもが3人います。最初は「とりあえず大学卒業できるくらいには、しっかりと育てよう。」と思っていました。しかし、最近では「どうせ生きている限り、いくつになっても子どものことは心配し続けるんだろうな。」と考えるようになりました。そして、今の自分に必要なのは何だろうかと日々考えるようになりました。
そういえば・・・
娘が生まれた時に、私の妻が「娘が出産するときは、里帰り出産できるような家にしておきたい。」というようなことを言ってて、そんなに先のことまで考えているんだな、と思ったことがありました。これも長い目でみての発言だったり、里帰り出産の経験と里帰り出産をしなかった経験の両方があったからこその発言だったのかもしれません。どちらにしても、子どもの将来のことまで考えているからこその思いですよね。
このブログを読まれているお母さん方も、子どもが生まれたときにはそのようなことを考えていたことでしょう。
不登校という症状だけをみるのではなく、その根本を
親子関係はずっと続くものだと思います。
長い長い目で見たときに、親御さんも子どもも、降りかかる困難やストレスを乗り越えて幸せに過ごせるようになるためには、今この課題をどうやって乗り越えていけば良いのか、『不登校という症状だけをみるのではなく、その根本をみていくこと』が必要になるかと思います。
不登校という症状は、「今のままじゃ良くないことになってしまう。助けて欲しい!」という、根本課題を訴える子どもからのメッセージなのかもしれません。
最後に・・
ただ復学するのではなく、どうやって復学していくのかで、その先の人生が大きく変わってきます。
- 不登校だった期間を負い目に感じながら生き続ける人
- その期間があったから今の自分があると、考えられる人
- あるいは、親子関係、家族関係がとても良くなる良い出来事になりましたと振り返る人
様々かと思います。
将来、子どもに何かあったときに「学校にも行けなくなってた子だから・・・」と考えるのか「学校に行けなかったことを乗り越えられた子だから」と考えるのか。その心境は大きく異なると思います。
私は、長い目でみた考え方での復学支援を進めていけたらと思っております。そのためにも、まずは今しっかりと落ち着いて対応していけるように、カウンセリングをしていく必要があります。是非、不登校支援センターのカウンセリングにお越しください。
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