復学に向け登校練習をスタートする際に注意すべきポイント
こんにちは。
不登校支援センター大阪支部の桒原航大(くわばらこうだい)です。本日は、お子さんが復学に向け、登校練習をスタートする際に注意したいことをお伝えしたいと思います。
子どもたちの復学の仕方はさまざまです
学校を休み始めてから、「学校に行きたくない!」と強い抵抗感を持っていた子が、本人の気づきや周囲のサポートによって、「そろそろ学校に行こうかな」と気持ちが向かい始めたとき、子どもたちはそれぞれどのように学校に戻っていくのでしょうか?
子どもたちの中には、突然、次の日から学校に完全登校をし出し、そのまま不登校を乗り越えていく子もいます。「学校に行くなら最初から最後まで出たい!途中から行く、途中で帰るのはイヤ!」という思いからのようですが、それまでの生活リズムをガラッと変えることになるので、子どもにとってはなかなか負担も大きく、心がめげてしまうことも多いようです。
ですので、いきなりフル登校をするよりも、少しずつ学校との関わりを多くしていき、徐々に慣らしていく方が、子どもが感じるストレスは小さく済むといわれています。
例えば、復学に向けては、こんなステップもあります。
- 家から出る。
- 通学路の途中の電信柱まで行く。
- 校門まで行く。
- 校舎に入る。
- 1時間目だけ出席する。
- 給食までいる。
- 最後まで授業に出席する。
※あくまで一例であり、お子さんの心理状態に合わなければ悪化することもありますのでご注意ください。
このようにスモールステップで1つずつチャレンジし、そのステップに慣れながら、自信をつけつつ、学校に復学していく方法もカウンセリングでは取り入れています。
ただ、スモールステップで1つずつチャレンジしている時に注意したい1つのこと
それは、次のステップにチャレンジする子どものやる気は十分だろうか、ということです。
例えば、子どもがようやく1時間目に出席することができたとします。本人にとっても、親御さんにとっても、嬉しい変化ですね。ただ、1時間目にだけ出席する日々が、1週間、2週間、1ヶ月…と続いたらどうでしょうか?
「そろそろ2時間目も出てみない?そろそろ慣れたと思うし。」
と、親御さんも言いたくなるかもしれません。
毎日、1時間目の授業に出席しているお子さんを見ていれば、自然にそう思うのも無理はないかと思います。そして、それがお子さんの後押しになることも十分ありえます。ただ、もしお子さんがそのとき、1時間目だけに出席することにまだ慣れていない、精一杯だと感じていた場合は、上のメッセージはどう感じるでしょうか?
中には、自分の頑張り、辛さをわかってもらえていないと、しんどさをアピールするようになる子もいるかもしれません。中には、次のステップに進んでも、またすぐに次のステップをやるように言われるかもと、あえてチャレンジしなくなる子もいるかもしれません。
お子さんの力になりたい、後押ししてあげたいのに、もったいない状況ですよね。
子どもの気持ちに合わせたサポートが大切
頑張って復学しようと思って踏み出したとしても、いざ踏み出してからの子どもの気持ちはさまざまです。「思っていた通りにできた」あるいは「思っていた以上にしんどかった」など、色んな思いを感じています。私たち大人でもそういう経験ありますよね。
実際にチャレンジしてみて、子どもは今どう感じているのか、その気持ちに合わせた対応を周囲がとっていくことも、復学に向けた大切なサポートとなりますので、いざ、お子さんが動き出したときには注意してみてくださいね。
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