不登校支援に関わるおじいちゃん・おばあちゃんの4つの役割
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
今回は、お孫さんが不登校で困っていらっしゃる、おじいちゃん・おばあちゃんに向けてこの記事をお送りしますね。
おじいちゃん、おばあちゃんの役割ってなんでしょうか
ご家庭の中で、おじいちゃん、おばあちゃんがどのような役割を担うかは、とても重要な問題です。
核家族化が進んでいる現代の日本ではありますが、お孫さんと例え一緒に住んでいなかったとしても、 また一緒に住んでいるのであればなおさら、おじいちゃんおばあちゃんの存在は、 お孫さんの心に大きな影響を及ぼします。
親御さん世代と、おじいちゃん・おばあちゃん世代で、しっかりと役割分担をすることが、お孫さんの心を支える体制を整えることに繋がります。
その役割を意識的に担っていけると、より肯定的な子どもの心の変化を期待できます。
ここでは、おじいちゃん・おばあちゃんがどんな役割を担うことができるか、簡単に紹介
①よい意味での孫の『逃げ場』になれるという役割
学校に行く・行かないという問題とは関係なく接してあげられる人が、 おじいちゃんおばあちゃんです。
子どもの不安やストレスがあまりにも高いときには、他者から学校の問題を指摘され続けると、かえって悪化してしまうことが多いです。
親子よりも少し遠い関係だからこそ、悪い部分に目を瞑ってあげられることもあるのではないでしょうか。
お住まいにもよりますが、たとえば、お父さんやお母さんとお孫さんが喧嘩をして、お孫さんの居場所がなくなったときに、子どもが避難できる居場所を提供してあげることができます。
「居場所がない」というのは、とてつもなく大きなストレスですから、そういったストレスからお孫さんを守ってあげることができますね。
「困ったことがあったら、いつでも来ていいんだよ」という言葉を投げかけることが、お孫さんの安心感を生む可能性は十分にあります。
②孫に居てくれるだけでいい、と伝える役割
学校に行けた、勉強できた、そういった『結果』がなければお父さんお母さんはお子さんを認めてあげることが なかなか難しくなる傾向があります。
なぜなら、子どもにはいち早く学校に戻って『普通の生活』を送って欲しいですし、将来のことが誰よりも心配だからですね。
一方お孫さんの方では『学校に行っていない自分』を内心ではすごく気にしていて、
- どうして自分は行けないんだろう
- みんなより劣っているのかな
- 自分は駄目な人間だ、自分には価値がない
そんな風に思い込んでしまうケースも多くあります。
ただ『存在する』だけで有り難がられる、そういった温かな関係の中で「自分はここに居てもいいんだ」「生きているだけでもいいんだ」と前向きに思えるようになる可能性があります。
「お前は居てくれるだけでいいんだよ」「会えるだけで嬉しいんだよ」と言ってあげられる、そんな経験を味あわせてあげられる、それもおじいちゃん、おばあちゃんの強みですね。
③孫に頼る役割
何かしらの役割を任せることで、お孫さんが感謝される場面を生み出すことも可能です。
簡単なお手伝いでもいいでしょう。
お手伝いを嫌がるお孫さんももちろんいるかと思いますが、お孫さんのタイプによっては、『役割がある』ということで頑張れることもあります。
そして、『頼られる経験』は、肯定的な影響をもたらしやすいです。
頼られるということは、それだけ自分には力があるということの裏づけになるからですね。
また、「ありがとう」の言葉には、自分を肯定する気持ちを育む力があります。
頼られる、感謝される。そのきっかけづくりをする役割も、おじいちゃん、おばあちゃんには可能ですね。
④お父さん、お母さんを勇気づける役割
自分の子どもが学校に行かなくなって、平気でいられるお父さんお母さんは中々いません。
多くの親御さんが、不安や怒り、焦り、混乱を抱えながら奮闘されています。
しかしながら、学校や相談機関によっては、『親の育て方』を不登校の原因とされ、これまでの子育てを否定されてしまい、追い討ちを受けてしまう場合もあります。
『親としての自信』を喪失してしまい、抑うつ状態になられる方も少なくありません。
そんな親御さんを支えることができるのも、おじいちゃんおばあちゃんです。
『子育ての大先輩』ですから、どっしりと構えてお父さん、お母さんの話を聴くことができるでしょう。
良き相談役として、ときどきお話をされてみてもいいかもしれませんね。
お孫さんに適した役割分担を
ここまで4つの役割を紹介してきましたが、お孫さんの心の状態、 そして家族の皆さんの性格や持ち味に応じて 役割分担も柔軟に決めていく方が、 お孫さんに適した環境づくりを進められます。
おじいちゃん、おばあちゃんの世代といっても幅広いかと思いますが、 戦後の日本を支えてこられた、逆境を乗り越えてこられた世代の方が多いのではないでしょうか。
その強さを持って、お孫さんに対して一貫した方針を持てると これほど心強いことはありません。
お孫さんを今よりもっと応援したい、支えたい。
そんなお気持ちがおありでしたら、ぜひ一緒に考えていきましょう。
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