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依存?ゲームに熱中する不登校の中学2年生男子A君の事例

こんにちは。
不登校支援センター横浜支部カウンセラーの本沢です。822b3eedad9fd060e540e25ea110e0de_m

最近、特に「不登校」という言葉を良く耳にします。

私が不登校専門のカウンセラーだから日常的に「不登校」という言葉を耳にしている、ということだけではありません。
不登校状態な子どもの人数が「クラスに1人、2人はいる」と言われる程に増えているという事もありますし、「不登校を問題行動と判断してはならない」という国の新しい動きも出てきましたね。

※大阪支部佐久真先生のブログに詳しく掲載しています!是非お読みください!
変わってきた”不登校”への認識と不登校支援センターのこれから

そもそも、不登校の本質って何?

不登校支援センターでカウンセリングを行っていて私が感じる事なのですが、「不登校」という言葉の本質って何だか良く分からなくないですか?

今、不登校支援センターには、多くの親御さんとお子さんが通っておられます。皆さん「不登校」という共通の問題を何とかしようと、真剣にカウンセリングに取り組まれてます。

そして、克服される方が多いです。

それはとても嬉しい事ですし、私としても勇気づけられます。

ですが、誰一人として同じ方法で克服される訳ではないのです。

つまり表現する際には「不登校」という共通の言葉で言い表すけれど、克服する道のりは一人一人違うという事です。

そのため、その子に合った有効な支援方法を見つける事が早ければ早いほど、克服するのも早いです。

今回はその中の一つ、「ストレスとその対処」という視点から考えていきたいと思います。

そもそも・・・ストレスとは何?

「ストレス」と聞くと、何だか嫌なもの というイメージがありませんか?

ストレスは、全部が全部悪いものではありません。ストレスを上手く対処出来ると普段以上の能力が発揮出来たり、成長できる事があります。

そもそもは、刺激を受けた時にそれをどう捉えたかがポイントなので、同じ刺激を受けたとしても「嫌だな」と感じると「ストレス」になりますし、「嫌だな」と感じないとストレスになりません。

漠然とした説明になってしまったので、実際に私が過去カウンセリングをしていた事例を用いて、今からご説明したいと思います。

ゲームに熱中する中学2年生の男子A君の事例

ある中2の男の子A君の事例です。

親御さんは、学校を休んでゲームばかりしているA君が心配でした。ゲームを止めさせる為にゲームの時間を制限したところ、A君から暴力を振るわれました。

ゲーム時間を制限されたA君の対処は・・・

【刺激】
親がゲームの時間を制限した。

【ストレス(どう感じたか)】
・やりたい事もやらせてもらえないなんて、僕は大切にされていないんだ。
・クラスで居場所を作る為にゲームをしなきゃいけないのに、それを阻まれた。
・僕の気持ちを分かってもらえない。
・親の意見を押し付けられている。

【対処】
自分の主張を「暴力」という形で表現した。

 

A君が学校を休んでまでゲームをしていた目的は・・・

【刺激】
クラスメイトの話題についていけない。輪に入れない。孤立する。

【ストレス(どう感じたか)】
・自分だけ輪に入れないなんて、私はダメなやつだ。
・やばい!どうやって話題に入れば良いか分からない。
・話題に入れてないのが変に思われてないかな。ちゃんと受け答え出来てるかな。
・ゲームで一番になれば、話題に入れるかな。注目してくれるかな。

【対処】
学校を休む、ゲームに熱中する。

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「ゲームに熱中する」は、A君なりに考えたストレスへの「対処」でした。

しかし、親御さんからすれば、ゲームはただの遊戯であり、学校で勉強する事が嫌で怠けている様にしか見えなかったのです。人は否定されたり理解されなかった際に、自分の身を守る為により頑なになる事があります。

それを繰り返されると、他者の意見に耳を貸そうとしなくなります。

これも一つのストレス対処なのですが。

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際限なくゲームをしてしまう子に、制限を設けるのが誤っている訳ではありません。

  • 何の為に学校を休むのか?
  • 何の為にゲームをしているのか?

その解釈を誤らずに子どもへアプローチを出来ていたら・・・

初期対応によって、不登校の悪化や長期化を防げたかも知れない、と感じる事は少なくありません。

最後に

  • まだ完全に休んでる訳じゃないから・・・
  • 部屋に引きこもっている訳じゃないから・・・
  • ただ疲れているだけだから・・・
  • 好きな事ばかりやらせる訳にはいかないから・・・
  • 親御さんが思う「不登校」という形ではないから・・・

そう思っている間に、お子さんの精神状態は日々疲弊しているかも知れません。

親御さんが違和感を感じた時が、その子の「不登校症状」の始まりです。

  • その子がどういった刺激をストレスと感じるのか
  • それに対しどういった対処を身に付けているのか
  • 今何を求めて行動しているのか

まずは、お子さんの特徴・個性をよく観察してください。

そして大切なお子さんの状態を悪化・長期化させない為の、適切な対応を考える為に、不登校支援センターの初回無料面談にお越しいただければと思います。無料面談について詳しくはクリック

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