【子どもの不登校】転校や転入など環境を変えるということをどう判断するか(後編)
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
2017年となりました。
年末年始の暴飲暴食で胃腸が荒れてしまっている、お恥ずかしい私なのですが(^_^;)皆さんは、今年の目標など立てられましたでしょうか。
年が変わった節目ということもあり、気持ちも引きしまります。
いつの間にやら緩みがちなものですが、初心を忘れずにいたいものですね。
さて、前回【子どもの不登校】転校や転入など環境を変えるということをどう判断するか(前編)に引き続き、【環境を変えること】について、お話していきたいと思います。
CPSI理論(Circular Process of Social Interaction:社会的対人相互作用の循環過程の理論)というものがあります。
たとえば、自分で自分のことを「リーダーシップを発揮するほうだ」と肯定的に見れていると、集団活動の中で、指示や指摘をしたり、集団をまとめたりすることが多くなります。
その人を見た他者は、自分のことを「リーダーらしい」と認知するようになります。
他者は、よりその人を頼ったり、役割を任したりするようになります。
このような評価を受けたその人は、ますますリーダーらしく振る舞うようになっていく。
これが、好循環なケースです。
反対に、悪循環になってしまうケースもあります。
自分で自分のことを「人と話すのが苦手で、引っ込み思案なほうだ」と否定的に見てしまうと、その人を見た他者は、「おどおどしている。はっきりしない。」という認知をするようになり、集団によっては、拒絶はされなくとも無視されたり、重要な存在として扱われないということが起こることがあります。
するとその人はますます引っ込み思案になってしまう。
そして、周囲の反応を見れば見るほど、自分に対する自信をどんどんを失ってしまう。
やがて、そんな集団生活に耐えかねて、不登校になってしまう、というケースがあります。
集団の中での認知は、比較的早いうちに固定化する傾向があります。
いったん固定化した認知は、循環する過程によって、より強化される傾向にある。
これがCPSI理論です。
悪循環に陥ると、子どもはやっぱり辛いと思います。
周囲からの認知が凝り固まっているとしたら、耐え難いものがあるでしょう。
「環境をかえたら、自分は変われるのではないか。」と願う気持ちもわかります。
環境を変えても、子どもの心理状態や、振る舞いが変わらなければ、また同じ循環に陥り、さらに自信を失ってしまう事例も。
安易に環境を変えても、子どもの心理状態や、振る舞いがかわらなければ、また同じ循環に陥り、さらに自信を失ってしまう事例もあります。
環境を変えてイキイキと元気に登校できたケースは、環境を変えただけでなく、子ども自身も何かを変えたのだと感じます。
環境を変える前に、悪循環の堂々巡りから脱出するためには、まずは今できることをやってみるのもひとつの手段かもしれません。
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