不登校の子どもと良好な親子関係を築くための方法【事例2】【第2回目/全4回】
こんにちは。
不登校支援センター横浜支部カウンセラーの本沢です。
今回は、前回不登校の子どもと良好な親子関係を築くための方法【事例2】【第1回目/全4回】の続きをお話します。
子どもの「自分は愛されているか」「受け入れられているか」を確認する行動について
事例を交えてお伝えしますね。
その子は、最初、親御さんと「対決する」姿勢でいた・・・
最初、その子は、親御さんと「対決する」姿勢でいました。
親御さんからカウンセリングに誘っても、子どもはセンターには来ませんでした。
「ゲームをやらせてくれたら、学校へは行く。だからカウンセリングには行く必要はない」
と親御さんに言ったそうです。
そのため、子どもを無理矢理連れてきてもらうのではなく、子どもに自分の為に親が行動している様子を理解させる為に、5回程、親御さんのみでカウンセリングにお越し頂きました。
その5回のカウンセリングの中で、少しずつ子どもが「してくれた事」を親御さんから子どもに伝えていくようアドバイスしました。
- 自分で料理して食べた。
- 家族の分もお弁当を買ってきてくれた。
- 自分で起きた。
などです。
無理に褒めるのではなく、ただ伝えてもらいました。
すると、少しずつ子どもの「対決する」姿勢が和らぎました。
親が自分の事を否定的に見ていないと感じたのでしょう。
そこで、「カウンセラーが訪問に来るから会わない?」と親御さんから子どもに話をした所、子どもは応じてくれました。
私(カウンセラー)が初めて訪問に行った時のこと
子どもは、熱中しているゲームの事、家でどんな事があったか、好きなものについて、私に話をしてくれました。
また、学校についてどう感じているかも話してくれました。
学校で
- 「自分だけ出来ない」
- 「皆より劣っている」
と感じる事が多く、それを埋めるために、クラスで流行っているゲームで一番になろうと考えたそうです。
そうでもしないと、自分には「居場所」は出来ないと思い込んでいました。
その後、子どもは不登校支援センターへ通うようになりました
心理検査を行い、子どもの「物事に対する捉え方・感じ方」の理解を深めていきました。
心理検査を進めて行く中で、その子は、「自分は大事にされない存在なんだ。」という思い込みが強いという事が分かりました。
つまり、その子からすると、親御さんが子どもに伝えている事が「正しい」か「間違っている」かではなく、「自分を嫌っているから叱っているだけなんだ」と感じてしまうのです。
また親御さんも、「この子は自分たちの事を受け入れていない。だから、言う事をきかない」と感じていたので、余計に口調が強くなったり、ルールで子どもを規制しようとしてしまいました。
親御さんに対して「反発する」という行動をしていた
親御さんに対して「反発する」という行動をしていたのです。
また、親御さんが実施した心理検査から分かった事は、親御さんにも
「子どもをもっと受け入れてあげなきゃ」や
「もっと認めてあげなきゃ」というお気持ちが強かったという事です。
なので、反発されるたびに、子どもを受け入れられないご自身を責めてしまう気持ちになり、
「どうしてこんな子になってしまったのだろう」とか
「育て方がいけなかったのか」という気持ちで悩まれたそうです。
そのため、子どもがカウンセリングに来ない時があったり、直前まで親御さんに「行く」と意思表示をしないことがあったり、親御さんはとても不安を感じておられました。
では、次回以降で親御さんがどの様に対応されていったかをお伝えしますね。
不登校の子どもと良好な親子関係を築くための方法【事例2】【第3回目/全4回】はこちら
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