ぜんそくで苦しむ小学生3年生の男の子 その見えない本音(前編)
こんにちは。不登校支援センター大阪支部の桒原(くわばら)です。
2学期も後半に入りました。気がつけば今年もあと2ヶ月。あっという間ですね。
さて、今回はある小学生の子についてお話しようと思います。
ぜんそくで苦しむ小学3年生のAくん
Aくんとのカウンセリングが始まったのは、Aくんが小学生3年の5月くらいでした。
元々ぜんそくを持っていたのですが、2年生のころ、その症状がだんだんとひどくなってきたそうです。
そして、学校の授業中にぜんそくの発作で怖い思いをしたのがきっかけとなり、
学校にいるときに、またぜんそくの発作が起こるのではないかと不安を抱くようになります。
そして、その不安を泣きながら訴え、Aくんは次第に学校に行くのを渋るようになっていきます。
親御さんもAくんの不安な様子を見て、何とかしてあげたいと思い、色んな病院に連れて行ったそうです。
親御さんのサポートもあり、その後ぜんそくの症状は落ち着いていきました。
しかし、ぜんそくの不安は消えず
けれども、Aくんはまた突然発作が起きるのではないか、という不安を訴え、なかなか安心して登校できるようになりません。
ぜんそくの症状は落ち着いたのに、心配で学校に行けないAくんを見て、もういい加減甘えているのではないか、とお母さんも思い、ついつい言葉がきつくなったそうです。
「もう治ったんだから大丈夫でしょ!早く準備して行きなさい!」
しかし、言えば言うほどAくんの態度は頑なになっていき、休む日は続いていきました・・・。
いくら言っても頑なな態度のAくんを見て、親御さんも疲れ果て、ついには言う元気もなくなりました。
そんな日が続いていたとき、Aくんは今度は「おなかが痛い」と言いはじめます。
学校に行きなさい、ときつく言っているわけでもないし、学校も休んでいるのに、なんでおなかが痛くなるのだろう、と親御さんも訳がわからなくなってしまい、とうとう途方に暮れてしまいました・・・。
こんなとき、あなただったらどうしますか?
このような経緯もあり、親御さんは相談に来られました。
細かいアプローチはここでは割愛いたしますが、Aくんのカウンセリングでは、子どもが「ぜんそくが落ち着いているのにまたなるのが心配」、「おなかが痛い」と親御さんに話す意味を親御さんと考えていくことにしました。
症状も落ち着いているのに不安が強かったり、体は悪くないはずなのにおなかが痛いというのは、何か心に抱えているもの、ひっかかっているものがあるのではないかと親御さんもお感じになっていたからです。
今、このブログを読まれている方の中にも
様々な体の不調を訴えてくる子どもの姿が思い浮かぶ方も多いかもしれません。
子どものつらさが少しでも楽になるように、頑張っているのになかなか上手くいかない・・・。
そんなときは、一度違う視点から考えてみるのもいいかもしれません。
お子さんが「なぜ」こんなことを言うのだろう、ではなく、「何のために」こんなことを言うのだろう。
お子さんはその言葉を話すことで、その行動をすることで、何かを無意識に達成しようとしているのかもしれません。
学校に行けない原因を頑張って頑張って解消しても、なかなか前に進まないとき
違う視点で見てみることが新たなヒントにつながることもあります。
Aくんは「何のために」言っていたのか、また次回に続きをお話しますね。
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