どうせ伝わらないから言いたい事を言わない。ではダメな理由
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
当センターのカウンセリング・コーチングは、
お子様と親御さん一緒に来ていただき行います。
その中で、ご両親が一緒にカウンセリングに来られることもあります。
そして、カウンセリングが進んでいく中で、こんな事が起こることが希にあります。
「(お母様が)お父様に言いたい(でも言えない)ことがありそうだ・・・」
カウンセリングをしている時なので、そういう空気は伝わります。
もちろん、そんな気配を察知し、それが不登校問題解決に必要と思われるときには
お母様のみでカウンセリングにお越しいただくことがあります。
(お父様の場合も同様です)
本日は、そんなお話です。
言いたい事を言わない。言いたい事が言えない。
親の気持ちを気にし過ぎて、ものを言えない子がいるのと同じ様に、
親御さん同士の間でも、互いを気遣い過ぎて、
言いたいことを飲み込んでやり過ごすということはよくあることかと思います。
- 「言うとけんかになり余計に疲れるから」
- 「どうせ言ったって伝わらないから」
そんな状態が長く続いている、といったケースでは、個別に話を聞かせていただく機会を設けます。
お父様、お母様に個別にお会いしてそれぞれに伝え方の真意と、その底にある深い思いやりの気持ちをお伝えします。
- 互いに相手の言い分が理解できたことで、自分を傷つける悪意はなかったんだと安心でき
- 自分の言い分が相手に伝わったことで、自分を理解してくれた喜びを感じる、
といったケースがあります。
子どもに対する親の情は、表現の仕方が変われども元々お持ちのため当然です。
そういった安心と喜びを感じることが、
ストレスが大きく軽減されることに繋がります。
今まで、互いが腫れ物に触れぬよう、ものを言わないようにしていたけれど
だんだんと、気持ちを伝えやすい空気が生まれてくるんですね。
親子、夫婦、家族の間柄はそれぞれ深い情の糸で繋がっているのですが、少しの行き違いから糸が絡んで段々固くなってしまい、ほぐせなくなります。ほぐすには対話が必要です。
家族で外食に出かけた あるご家族 の話です。
ある時、家族で外食に出かけました。
オーダーをするときに、世話好き(やや過剰)のお母さんが子どもの頼みたいものに、ついつい口出しをしてしまいました。
すかさずお父様と子どもがタッグを組み
「それが口出しなんだってばー、カウンセラーの先生がダメだって言ってたじゃんか~」
とお母様につっこんだそうです。
このお話は、後日、お母様が笑いながら話をしてくれました。
少し前まで、お母様の熱心すぎる世話に子どもは感情的に反発し
お父様は関係を気まずくしないために、だんまりを決め込んでおられました。
ものを言いやすい雰囲気が家に生まれて
互いに自分の言いたいことを伝え合える関係性が再構築されました。
このブログを書いていて私自身が気付いたこと
「目的は復学ではあるのですが、笑いあえる家族というおまけがついてくる」そういう内容でこのブログを書いていましたが、
本当は・・・
笑いあえる家族関係に再構築される
→互いの遠慮が薄れ復学への取組みの環境が整っていく。
こっちの順序が正しいのだろうと気づかされました。
このブログを書いている私自身も勉強になりました。