不登校解決現場レポート子供の心理学小学生の不登校

【不登校の事例】新学期を向かえて(小学校6年生B君の例)〜その後〜

転校(環境が変化)すれば不登校は治る!の間違い

こんにちは、不登校支援センター札幌支部の松本です。

今回は前回のB君のお話をしたいと思います。

 

始業式が明け、ほぼ、2ヶ月ほど経ちましたが無遅刻無欠席で登校をしていました。

不登校時代の面影は全くなく担任の先生ももちろんそうですが、親御さんも首をひねっています。

彼が学校に行ききっかけを作ったのは、実はカウンセラーの私でも先生方でもなく、親御さんのちょっとした変化でした。

それはなにか?

本人に考えさせ、声かけを控えた

これだけです。

今までお母さんは先回りをして上げる事が多かった為、Bくんは自分で考えることをしなくても答えを出してもらうこと、そして失敗をしないでこれましたが、その代わりに自分自身で、物事を考えることが出来なくなっていました。親御さんの良かれと思い接したことで生まれてしまった過干渉という状態でした。

Bくんは自分自身で、様々なことを考えました。

  • 今自分はどう思われているんだろう。
  • 休んでいる自分になぜバレンタインデーのプレゼントをくれるんだろう
  • なんで自分は学校に行っていないんだろう
  • なぜ学校に行かないといけないんだろう

話すたびに、Bくんの疑問は深まってきました。そんなある日、Bくんはこう決断しました。

『考えても分からないから学校に行ってみる!!!』

 

その間、お母さんは違う意味で、苦しんでいました。
今まではお母さんは、Bくんの先回りをして色んな声かけをしてきました。
それをやめること、適切なときにだけ声をかける。

すなわち、

見 守 る

見守ることが辛いとカウンセリング内で言っていた事が思い出されますが、先日お会いしたときには少しずつですが、我慢ではなく見守るの意味が分かってきたと仰っていました。

そして、Bくんが学校に行かなくなった原因としてBくんの口から出てきた答えはこうでした。

「風邪を引いて3日休んだら、なんだか行きづらくなった、そのうち行こうと思っていたらお父さんお母さんがオオゴトにしてしまったから、なんだか行きづらくなった。気づいたら5ヶ月も経ってた」

でした、今は小学校内のサッカークラブにも復帰をし、毎日楽しいそうです。

今回の事例では、親子間の干渉というのがテーマでした。このようにほんの些細なことから始まる不登校もあります。

皆様におかれましても今一度、ご家庭内に目を向けて頂ければ幸いです。