〜夏休みに考える不登校〜 子どもがふとんから出てこない時、どう接する?【第3回目/全3回】
こんにちは。
不登校支援センター横浜支部カウンセラーの本沢です。
今回は前回の続きで、「今の状態を客観的に知る」為に、どの様に整理するかをお伝えしますね。
例えば、お子さんにこんな話をされた親御さんがいらっしゃいました。
「高校に行きたいのなら、中学で推薦をもらっていくのがあなたには合っていると思う。
一般受験で志望校に合格出来る程、勉強していないでしょ。
でも推薦をもらう為には、内申点が必要だし、それには授業への出席と定期試験で相応の成績を取っておかないと良い内申点はもらえないの。
だから、行きたくないかも知れないけど、行くしかないの。」
その後、お子さんとどんな話になったでしょうか。
お母さんの言う通りだ!
自分にはその方法が合っていると思うから、それで進学出来る様に頑張ってみるよ!
アドバイスありがとう!
と言うでしょうか。
もしくは、
そんな事分かってるよ! うるさいな!!
もう放っておいてよ!!
と言うでしょうか。
前者の様に言ってくれたら、親御さんもどんなに嬉しい事でしょう。
残念ながら、これを伝えた際も、お子さんの反応は後者でした。
なぜなら、この親御さんのセリフの中には、事実とは別に親御さんの「主観」や「推測」がいっぱい入っていたからなんです。
どの様な主観や推測だったかというと、
・高校には通って、ちゃんと卒業してもらわないと困る。
・受験の合格ラインまで勉強するとは、とても思えない。
・だから、我慢して頑張って行きなさい。
・これしか方法はないのよ。
・ここまで言ってあげないと、あなた分かってないでしょ。
などの、気持ちが入っているかも知れませんね。
お子さんは、何を言われたかよりも、どんな気持ちで言われたかに、敏感に察知します。
その際に、否定されたと感じてしまっては、建設的な話し合いはなかなか難しいですよね。
ただ、
「一般受験で志望校に合格出来る程、勉強していない」
のも
「推薦をもらう為には、内申点が必要だし、それには授業への出席と定期試験で相応の成績を取っておかないと良い内申点はもらえない。」
のも事実ですよね。
それを踏まえて、どうしていくのが一番良いかを一緒に考える為に、「事実」と「主観・推測」を分けて伝えてみましょう。
その中で、お子さん自身が自分の長所・短所に気付き、受け入れる事が出来ます。
自分の短所を受け入れるからこそ、修正もできますし、短所を長所として生かせる方法も考えられます。
これから訪れる「夏休み」を、お子さんが自分自身と向き合う時間に充てられる様に取り組めると良いですね。