【夏休み中に不登校を考える!】親の「優しい行為」のいったい何が悪いのか?!
こんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。
不登校のカウンセリングをすすめていると、親御さんが優しく関わり過ぎることで、子どもが学校に適応することができなくなるというケースをお見かけします。
つまり「過保護・過干渉」です。
(もちろん過保護・過干渉が100%の不登校を引き起こすわけではなく、子ども自身がどう受け止めるかにもよるのですが。)
子どもに対して「なんでも、できることをやってあげたい。」と思う。
その優しい行為のいったい何が悪いのか・・・。
それは、本当は子ども自身が自分で解決すべき問題を、親御さんが先回りをして解決してしまう為、子どもが自分自身で解決する機会をなくし、それが続くと子どもが問題を解決する経験が出来ないため、
解決する能力が育たないということです。
また、親御さんが隣に居合わせることのない学校で、子どもは問題に直面したとき、大きなストレスを感じます。そのストレスに耐える力が低くなってしまっているのです。
「こんなに難しい問題は、自分には乗り越えられないかもしれない・・・。」
という意識が働き、子どもは自信の喪失につながるわけです。
さらに、なんでも子どもにかわって親御さんがやってあげることは、過小評価のメッセージが伝わるのです。
もちろんそんな言葉を出すわけではありませんが、
「あなたには出来ないでしょ。だからかわりにやってあげる。」
というメッセージを態度や行動で出している為、出来ないという前提で扱われた子どもは、
「自分には出来ない」
というマイナスの思い込みをつくってしまうわけです。これも自信の喪失に繋がってしまいます。
もちろん、子どもは子どもで、親御さんからの優しい行為に甘えてしまい、なんでもやってもらうことが、当たり前になってしまっており、子ども自身もその優しい行為を求めてしまっているのですが。
もし子どもにとって、命の危険を脅かすような取り返しのつかない失敗になるなら、親御さんが守ることが必要だと思います。しかし失敗しても、子どもが将来、自分自身の力で問題を乗り越えられるようになるのなら、
「親」
という漢字が示すように、手を貸さずに少し離れた場所から見守ってみることも必要なのかもしれません。
次回は、「過保護・過干渉はなぜ簡単にやめられないのか。」について事例を見ていきたいと思います。