「おなかが痛いから学校行けない」という子どもにどの様に接していくべきか。【第2回目/全3回】
こんにちは。
不登校支援センター横浜支部のカウンセラー本沢です。
今回は前回に引き続き、おなかが痛くなって学校を休み始めた子のお話しですね。
初めて自分の所に来たその子は、笑顔が良く似合う、にこやかな子でした。
カウンセリングの回数を重ね、心理検査なども行っていく過程で、色んな話をしてくれました。
「勉強が分からない」
「クラスメイトで嫌な奴がいる」
「やった事無い事、出来るか分からない事は失敗が怖い」
「どうせ自分には上手くやれっこない」
など、自分の良い所を見失い、とても自己評価が低い状態でした。
決して親子関係が悪い訳ではなかったのですが、「がっかりさせたくない」という想いから親御さんには弱音を吐く事が出来なくなってしまったとの事です。
不安に感じる事、出来ない事がある事も含めて受容、承認されるという事が、子どもたちにとっては何よりの安心になります。
まず、その子が「不安に感じる事、出来ない事がある」自分自身を親御さんにどの様にさらけ出していくかを考えていきました。
そのヒントは、冒頭申し上げたゲームの中にありました。
カウンセリングの中で、その子が好きな「FPS」と呼ばれるゲームを一緒にした事がありました。
ゲームをプレイ中のその子は、自分のスコアが上がる事よりも、チームワークを重んじ、いかに自分のチームが勝利出来るかを考え行動していました。
チームメイトの自分に、「こう動いて」「ここ気を付けて」と声を掛けてくれたり、フォローをしてくれました。
そして、例え一度上手くいかなくても、手段や方法を変えて何度も挑戦していました。
「弱みを出せる」「強みを確認出来る」そして「活躍できる」場がゲームの中に合ったのですね。
カウンセリングを通じて、自分自身と向き合う様になったその子は、発言もこんな風に変わってきました。
「自分のまわりの人を、いつも笑顔にしたい」
「親御さんが安心できる中学生になりたい」
「兄弟から頼られる兄になりたい」
そして、一つの大きな決断をしました。
詳しくは次回以降でお伝えしていきたいと思います。