学校に行けない状態(不登校)が長期化する3つの要因
皆さん、こんにちは。
不登校支援センター福岡支部カウンセラーの永島です。
今回は不登校が長期化する大きな要因3つについてお話したいと思います。
不登校が長期化する3つの要因
不登校が長期化する要因は、以下の3つです。
- 子どもの状態についての誤認識
- 子どもの内面の変化へのコミュニケーションミス
- 子どもへの過保護・過干渉
では、それぞれについて説明していきます。
①子どもの状態についての誤認識
最初に子どもが「学校に行きたくない。」と言い出したとき、多くの親御さんが「サボり」と思ってしまいます。そして、それをさせまいとして、怒鳴ってでも、あるいは引きずってでも学校に行かせようとします。
でも、このとき子どもたちのほとんどは、「学校を休むことが悪いこと」と思いながらも、「休みたい」と勇気を出して言っているのです。それを受け入れることができなければ、「ああ、お母さん(お父さん)は私の味方ではないんだな・・・。」と感じてしまい、それ以降、正直な気持ちを話すことをできなくなってしまいます。
サボっているのではなく、そうまでして学校に行かないという行動をとらなければならない状態にある、という認識をすることが大事です。
②子どもの内面の変化へのコミュニケーションミス
子どもは口では「明日学校に行く。」「来週から行く。」などと言いますが、実際当日になると行かない、ということも多くなってきます。
その時に、言葉の通りに受け取ってしまうと、「昨日は行くって言ってたのに!」と親御さんは思ってしまい、怒りや悲しみが生じてきます。そしてそれが続いたときに、「どうせそんなこと言ったって行かないんでしょ。」と思うようになってしまう、またはその言葉をそのまま子どもに言ってしまうことも事例としてはよくあります。
ただ、小学校高学年以降になると、本気で「来週から学校に行く」と言っているときと、学校に関することを言われたくないから「来週から学校に行く」と言うときなど、同じ言葉でも様々な意図を持つことがあります。このように意図の変化、つまり内面の変化を感じ取り、都度適切なコミュニケーションを取ることが重要になってきます。
本気で「来週から学校に行く。」と言っている子どもに対して、「どうせまた行かないんでしょ。」などと言ってしまうと、せっかく前向きになった子どもを否定してしまうことになってしまいます。
③子どもへの過保護
『学校に行かない』という、親御さんからするとありえない状態に、多くの親御さんは困惑してしまいます。
そのとき、スクールカウンセラーや心療内科などで
- 「今は好きなようにさせてください。」
- 「今は刺激を与えないようにしてください。」
などと言われたり、情報を得たりすることがあります。
その結果、刺激を与えないように、好きなようにさせるために、子どもに対して過保護な接し方をするようになる親御さんもいます。
好きなことをやらせてらもい、嫌なことを全くしなくて良い環境に慣れてしまうと、辛いことがたくさんある学校には行きたくなくなってしまうことも無理はありません。こうなってしまうと、家の快適空間から抜け出すには、それなりに大きな動機付けが必要になってきます。
大人であれば、いろんなことを考えて動機付けができるのですが、まだ情報が少ない子どもにとっては動機付けが非常に難しいものになります。
余計なストレスを与えないこと、かと言って快適空間の提供になってしまわないようにすること。このストレスのバランスが非常に大事なものであり、難しいことでもあります。
以上の3つが、子どもが学校に行かない状態、不登校が長期化してしまう大きな要因になります。
まとめ
不登校が長期化する3つの要因
- 子どもの状態についての誤認識
- 子どもの内面の変化へのコミュニケーションミス
- 子どもへの過保護・過干渉
この3つの要因を避けるためには、
- 子どもの観察と理解、親御さん自身の感情や願望のコントロール
- そして子どもにどんな大人になって欲しいのか
- 子どもにとってどんな親でありたいのか、など
を考えることが効果的です。
その際にはカウンセラーとしての知識と経験、過去の多くの事例による情報がたくさんあり、不登校専門のカウンセリングができる、私たち不登校支援センターに相談していただけたらと思います。
不登校支援センターはひとつひとつのご家庭に合ったカウンセリングを行い、子どもも親御さんも家族全員が幸せを感じる状態になれるように、全力でサポートを行います。