お悩み解決「一問一答」不登校解決現場レポート

子どもが親に話したくなる聴き方3つのポイント

子どもが親に話したくなる聴き方3つのポイントこんにちは。不登校支援センターです。
こちらは過去記事となります。皆様の日々のかかわりのご参考になれば幸いです。

今日は、親御さまからご相談いただく中で、特に多い
子どもとのコミュニケーションについてお伝えしたいと思います。

親御さまからのご相談内容

  • 「子どもが何も話してくれないから、どう対応したらいいのか、さっぱりわからない」
  • 「子どもに話を聴いてみたけど、『わからない』という返答があるだけ…」

子どもと話がしたい。
でも、上手くコミュニケーションがとれない。

そんな時は、少し工夫をしてみることで、子どもの今までの反応が嘘のように思えるほど、自分から話しだしてくれることがあります。

どんな工夫をするのか?

では、どんな工夫をするのか?ということを順番に説明いたしますね。
ポイントは、3つ

  1. 横並びになって、聴く(威圧感を与えないこと)
  2. 子どもの気持ちを受け入れて、理解する姿勢を見せる。
  3. 「何があったのか」を聴く(「なぜ」だと問いたださないこと)

横並びになって、聴く(威圧感を与えないこと)

真面目な方ほど、「人と話す時は、正面に向き合って、目を合わせて話さなければならない」そう思うかもしれません。大人同士やビジネスの現場であれば当然のことでしょうし、それが信頼に繋がると思います。しかし子どもと話をする時は、面と向かって仰々しくでは、本音が聴けないことがほとんどです。
お互いが正面で向き合う姿勢は、対立者の姿勢が伝わり、横並びになって同じ方向を向く姿勢は、協力者の姿勢が伝わると言います。『今から尋問が始まる』と感じるのでは、ありのままに話すことはできません。横並びになることで、『どうすれば、よくなるか一緒に考えていこう』というスタンスが伝わるものです。
カウンセリングルームでは、円卓を使用し、自由に角度を変えて話をします。また一緒に窓の外を見ながら話を聴くと、子供は質問をしていないのに、悩みを話し出すことさえあります。きっと威圧感を受けず、話してみようという気持ちになるのでしょう。

子どもの気持ちを受け入れて、理解する姿勢を見せる。

2つ目の大事なポイントとして、「事実を聴くのではなく、気持ちを聴く」ということです。話し始めた子どもは、最初このような状況であるという事実を話すことがあります。悩みを抱えている時は、マイナス感情を隠しているもの。でも素直に話したら、『弱い、サボっていると思われやしないか』『このように捉えたらいいと、アドバイスされるのではないか。わかってもできないから悩んでいるのに…』『解決策をおしつけてくるんじゃないか』などと気持ちを素直に伝えることに不安や恐怖をもっていることが少なくありません。
ですから親御さんから、子どもが話してくれた状況を想像して、「それは辛かったね。」「寂しくて悲しかったんだよね。」「一人で悩んで苦しかったね。」などの声かけをすることで、子どもは分かってもらえたという感覚を持ちます。分かってくれる相手には、どんどん話したくなりますよね。

「何があったのか」を聴く(「なぜ」だと問いたださないこと)

最後にもう1つ心がけたいポイントがあります。それは、「なぜ」という質問をしないこと。できるだけ「何が」という質問に変えてみましょう。
「なぜ」という質問を使ってしまうと、そんなつもりはなくても、子どもにとっては『結局、尋問が始まるんだな』と感じ、せっかく話してみようと思った子どもの心は閉じてしまいます。それでは、勇気を出して話し始めた子どもがまた話してくれるのには時間もかかりますし、機会を改めなければならなくなります。
「なぜ」とは原因が自分の内側にあることが前提で、「何が」は原因が自分の外側にあることが前提となります。「何が」に質問を変えるだけで、責められているという感覚を持たずに、親御さんは協力者だと認識するでしょう。

子どもが抱える悩み、親御さんをとりまく状況によって、対応はさまざまです。
しかし、何事も、まずは聴くことから始まります。
子どもの話が聴きたいと思った時、この3つのポイントは、必ず心がけてみてください。